DLPFC(背外側前頭前野)の機能低下と膵炎の腹痛

長く膵炎を患う、もしくは急性の膵炎でものすごく強い痛みを経験してしまうと、

膵臓自体の状態は良くなっている時でも、強い痛みを感じることがあります。

 

最近、NHKで「慢性腰痛の原因は脳にあるDLPFC(背外側前頭前野)の機能低下が原因である」という内容の放送がされました。

このDLPFC(背外側前頭前野)はうつ病の時などにも機能が低下するということが分かっている部位です。

実は、慢性膵炎や急性膵炎後の痛みにも当てはまるので簡単に説明します。

 

DLPFC(背外側前頭前野)とは

例えば、ぎっくり腰などで腰の組織を損傷すると、腰〜脊髄〜脳へ異常が伝えられます。

脳へ情報が伝わると、脳の神経回路が興奮し痛みの回路が生成されます。

これにより我々人間は痛みを感じます。

 

腰の炎症が治まり、組織が回復すれば「痛みの回路」は御用済みです。

その痛みの回路をDLPFC(背外側前頭前野)が「痛みの回路」を抑制することで、痛みが消失していき自然治癒ということになります。

 

ところがなんらかの原因でDLPFC(背外側前頭前野)の機能が低下し、「痛みの回路」が残ったままになってしまうことがあります。

 

すると、本来は炎症も治まり回復しているはずなのに痛みが続く。

ということになります。

 

では先に述べた、「なんらかの原因」というのはなんなんでしょうか?

 

恐怖・不安など感情がDLPFC(背外側前頭前野)の機能を抑制する

なんらかの原因というのは、恐怖や不安などのマイナスの感情です。

強烈の痛み・痛みから来る不安感などがDLPFC(背外側前頭前野)の機能を抑制してしまいます。

その結果、当初問題のあった部位は治癒しているにもかかわらず、

苦痛→不安・恐怖→苦痛→不安・恐怖→苦痛・・・

という無限ループにハマっていきます。

 

では膵炎の場合は?

当院で膵炎の患者様を診させていただいていると、同じような方が数多くいらっしゃいます。

・急性膵炎に罹患、治癒と診断された後も痛みが続くタイプの方

急性膵炎で入院し、「医師からはもう治っているから大丈夫ですよ!」
と言われても、その後もずっと腹痛が続く。

慢性膵炎で血液検査・画像診断で異常がなくなったのに痛みが続く方

当初はかなり数値が高かった、画像でも腫れが見られた。

継続治療により血液検査の数値・腫れなども正常に、もしくはかなり改善。
しかし強い腹痛を訴え続ける。


というように膵炎でも膵臓の状態がかなり改善しているであろう、という状態でも、

患者様ご本人は強い痛み・症状を訴えることもあります。

 

おそらくこれらも強い痛み・病気から来る将来への不安感などで、DLPFC(背外側前頭前野)の機能が低下することにより症状が出ていると考えています。

そのような場合の当院の施術は

このようなケースが疑われる場合は、ある特殊な脳の調整法でDLPFC(背外側前頭前野)の状態をリセットさせていきます。

この状態になっている時は、どんどん負のスパイラルにハマりやすくなってしまいます。

 

脳の調整をすることで恐怖・不安が少しづつ取れていき、膵炎の症状自体も軽減されます。

心と体の両方をケアすることで掛け算になって効果が現れていきます。

 

※全ての急性膵炎後の痛み・慢性膵炎の症状がこのケースということではありません。

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