膵炎と膵臓癌。
慢性膵炎に罹患している場合、膵臓癌になる確率は、そうでない方よりかなり高くなります。
他にも胆嚢癌・胆管癌になる確率も高くなります。
慢性膵炎患者の予後
1998年厚生労働省難治性膵疾患調査班により、慢性膵炎患者の予後及び死因に対する調査において、慢性膵炎患者さんの死因の43.1%が癌で、その内、膵臓癌による死因が21.7%でした。
標準化死亡比(SMR)という統計法から導きだした結果によると、慢性膵炎患者が膵臓癌で死亡する確率は、約7倍にも上ります。
これはかなり高い数字ですが、実際、慢性膵炎の患者さんは飲酒・喫煙をやめられない場合も多く、それらが膵臓癌発生の高いリスクにもなっている事もあります。
どちらにしても膵炎になってしまったら、飲酒・喫煙はやめるべきでしょう。
膵臓癌とは
癌の王様と言われるほど治療が難しいと言われている膵臓癌。
膵臓に悪性新生物と言われる腫瘍ができる事を指します。
膵臓にできる腫瘍は大きく分けて3種類あります。
内分泌腫瘍
膵臓のホルモンを分泌するランゲルハンス島等から発生する腫瘍。良性と悪性があります。
インスリノーマ・ガストリノーマ・グルカゴノーマといった特有の激しい症状をもった腫瘍がありますが、多くは良性の場合が多いです。
悪性の場合も経過は比較的良好の場合が多いです。
嚢胞性腫瘍
消化酵素(膵液)を作り出す外分泌細胞にできる腫瘍。内部に液体がたまった袋状の腫瘍で良性と悪性があります。
大きさが3センチ以上、袋が複数ある、イボがあるものは悪性である場合が多いです。
膵管癌
膵液が流れる膵管に発生する癌。症状が現れにくく、周囲の臓器にも広がりやすく、最も治りにくい癌の一つです。
よく膵臓癌は見つかりにくく、治りにくいという表現をしているのはこの膵管癌が多いでしょう。
当院で膵臓癌の治療ができるのか?
今までにもこのような問い合わせを多く頂いています。
そのためこのページを作ったとも言えます。
結論から申し上げると、当院の施術で膵臓癌を治す事はできません。
ただ、膵臓癌からくる症状・抗ガン剤の副作用を和らげる事は可能です。
一番良いのは、慢性膵炎になってしまったら、膵臓の状態を良好に保つ為の生活と共に、当院の施術でより良い状態をキープするようにすると良いと考えています。
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