当院のブログでアクセスが毎日のようにある記事に「腎臓とコーヒー」という記事があります。
これは適量のコーヒーを健康な人が飲んでいた場合、腎臓の機能低下を抑制するという内容のものです。
そんなに細かく書いてないので、訪問していただいた方には拍子抜けな内容かもしれないですm(__)m
今回はアイスティー(紅茶)と腎不全の関係についての事を、
頑張って書いていきますね。
紅茶の飲み過ぎが危険因子?
最近ある医療系記事でこんなものを見かけました。
「アイスティーの飲み過ぎで腎不全になる⁉︎」という記事です。
アイスティーを飲み過ぎると、腎臓に驚くほど負担がかかる可能性があることが、米アーカンソー医科大学(リトルロック)のAlejandra Mena-Gutierrez氏らの症例報告で示され、「New England Journal of Medicine」4月2日号に掲載された〜
〜説明のつかない腎不全を有する56歳男性の腎生検を実施したところ、腎組織に多数のシュウ酸結晶が見つかった〜
〜この男性は毎日16杯のアイスティーを飲んでおり、この習慣が腎不全の原因である可能性が疑われた。(Care Netから抜粋)
とのことです。
アイスティー、つまり紅茶という事です。
シュウ酸とは
さてこの腎組織に多量にあったとされるシュウ酸とはなんなの?ということですが、
Wikipediaによると・・・
植物に多く含まれる物質で、体内でカルシウムと強く結合する性質があるということです。
腎臓結石・尿管結石という病名を聞いたことあるかもしれませんが、この結石の成分がシュウ酸(シュウ酸カルシウム)なんです。
このシュウ酸が紅茶に多く含まれるということですね。
シュウ酸は紅茶以外にも、
玉露、コーヒー、ココア、ほうれん草などに多く含まれていて、
特にほうれん草には多量のシュウ酸が含まれています。
「私、紅茶やコーヒー、お茶も大好きで毎日飲んでるわ」
すごく悲しい・・・
という方もいると思いますので、もう少し調べてみましょう。
どれくらいまでなら摂取していいの?
通常シュウ酸は腸内に排出され、排便により体外に排出されます。
ところが、常時多量に摂取していると尿中から排出するようになり、腎臓で石を作ってしまいます。
この腸による排出を上回る量は摂取しない方がいいということになります。
では具体的にどれくらいの量なのか?
WEBで調べてみましたが、それらしい情報が載っていませんでした。
ただ、米国のシュウ酸平均摂取量が150〜500mgで、推奨摂取量の40〜50mg上まっているとのことなので、体の小さい日本人は50〜200mgくらいであればいいのではないかな、と考えています。
先のアイスティー飲み過ぎて腎不全になったであろう男性は、1日にシュウ酸を1500mgほど取っていたらしいので、おかしくなりますよね〜。
まとめ
シュウ酸が腎不全を引き起こすかどうかは、現段階でははっきりは分かっていないようです。
今後の研究により〜ということでしょうか。
あまり気にし過ぎも良くないと思いますが、
多量に摂取すれば腎臓に対してあまり良い影響は与えなさそうです。
何事も、〜し過ぎは良くないということですね。
したがって
現在腎臓が悪い方は紅茶をあまり飲まない方が良い、
腎臓が元気な方はあまり気にせず飲んでも良いが、10杯も20杯飲まない。
というところでまとめさせて頂きます。